アナログ入力が肝
さて、購入から3週間経過した SONY PCM-M10 であるが、相変わらず使い道がほとんどない。その少ない使い道の中でも、当初から予定されていたのが、アナログレコードからのライン録音である。実はアナログレコードをデジタル化する手段は、結構少ない。レコードプレーヤの設置してあるような部屋に、ノイズ源であるパソコンは置きたくないし、最近は USB 接続できる、フォノイコライザ内蔵のパソコン接続用プレーヤなども存在するが、いずれもプラスチック筐体の、廊下を歩けば針飛びを起こしそうなものばかりだ。やはり小型のデジタルレコーダを、プレーヤの近くに持って行ったほうがよい。
PCM-M10 には、デジタル入出力がない。デジタルレコーダにデジタル入出力がないというのも妙だが、このデバイスの性質を考えれば、実はデジタル入出力はほとんど不要なものだということがわかるだろう。
まず入力について。プロスペックでない PCM-M10 を購入するような、私のような一般的なユーザにとって、デジタルソースといえば、CD くらいしか思い浮かばない。そして CD からデジタル録音するのなら、パソコンでリッピングした方が、はるかに簡単で早いのだ。MD はどうかというと、MD にデジタル録音されているソースといえば、ほぼ CD だろうから、わざわざそれを PCM-M10 に移さなくても、元の CD をリッピングすればよい。もっとも MD の音質なら、アナログ入力で十分だろう。唯一どうしてもデジタル録音したいものといったら、DAT くらいか。しかし DAT に生演奏を録音しているようなマニアなら、すでにデジタル入出力のある PCM-D1 や D50 を持っているだろう。
次にデジタル出力について。これはもう説明するまでもないだろう。このデバイスから音声をデジタル出力して、それを録音するようなメディアが存在しないのだ。編集して MP3 プレーヤにコピーするにしても、CD-R に焼くにしても、それらの作業は、録音データをパソコンに転送した後の話。
それに副次的なメリットとして、デジタル入出力を持たないことで、かつての DAT のようなコピー制限などの問題が、後から湧き出ることもないだろう。
というわけで、私の中でずっと忘れようとしていた、アナログレコードのデジタル化を、ようやく始めることができそうだ。ただし、この用途では、レコードをすべて録音した段階で、PCM-M10 の使い道が、完全になくなってしまうのだが。











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