2016年11月 4日 (金)

ラジオレコーダーはバブルラジカセの夢を見るか

2016110401 久しぶりに CD ラジオを買った。SONY の ZS-RS80BT である。CD 聴くためというよりラジオを録音するため、というよりむしろ録音したラジオを聴くためである。数年前に奥さんが買った SONY の ICZ-R51(ICZ-R250TV の前モデル)で録音したものを、メモリーカードを入れ替えるだけで、別のラジオで聴けたら便利だとの、奥さんの要望もあって、ネット上ではすごい人気のこの機種を選んだ。
なんといっても、このラジカセっぽいたたずまいがいい。機能はデジタル技術を駆使しててんこ盛り。それでいてコンパクト。音質はまさにラジカセの高音質であり、本格的な Hi-Fi は追求していない。無理に周波数レンジを伸ばしたり、エセ低音をボコボコ鳴らしたりはせず、デスクトップでラジオの音声をちょうど聴きやすいようなチューニングがしてある。
これって、まさにラジカセ全盛期の音づくりではないだろうか。128kbps固定の mp3 録音も FM 放送を録音するだけなら必要十分な音質だし、もちろんカセットや MD なんかよりはるかにいい。そんなバランスの良さが人気の理由ではないだろうか。もちろん1万円強という破格の値段も見逃せない。海外のメーカにマネのできないこういうコンシューマ製品で、SONY に復活してもらいたいものだ。
 

| | コメント (6)

2013年5月31日 (金)

Now What

2013053101発売からすでに1週間過ぎてしまったが、Deep Purple の新作である。今までに何枚かアルバムのネタを書いたが、Deep Purple に関しては、まったく書いていなかった。しかしよく考えてみれば、前作が発売されたのが2005年で、このブログを始めたのが2006年だから、それは当然だった。そしてジャケットの裏表紙には、「ジョン・ロードに捧ぐ」とのコピーが。

特に目新しいということもなく、ここ20年くらい、つまりリッチー・ブラックモアが抜けてからの作品の総集編という感じである。まあこういうマンネリが、ヘヴィ・メタルの真髄でもあるのだが。それにそろそろ集大成的なものを作っておかないと、イアン・ギランが全く歌えなくなってしまうかもしれない。本作では、オクターバーを乱用することなく、無理のない音程で歌ってはいるが、それゆえ単調なメロディになりがちなのは否めない。その分、スティーヴ・モーズとドン・エイリーががんばりすぎている印象もある。まあそれが唯一新世代のサウンドでもあるのだが。

レコーディングもいいし、退屈せずに聴ける作品ではあるが、アルバムを代表する印象深い1曲というのがないのが残念ではある。

| | コメント (2)

2011年10月14日 (金)

Forevermore

2011101401ホワイトスネイクの最新作 Forevermore がアマゾンから届いた。発売されたのはもう半年も前なのだが、リストに入れたまま放置しておいたら、なんと「最強版」とかで、未収録曲3曲に、メイキング・オブ・ビデオの DVD までオマケについて、同じ値段のものが発売されたので、そちらを買ってしまった。調べてみると、前作 Good To Be Bad も同様に最強版が発売されてるし、なんかこういう商売って、ちょっとあざといんじゃないか?

それはともかく、アルバムとしては、60歳になったディビッドもよくやってるなぁ、という感じ。無理にハイトーンを出すような歌い方はしていないけど、この新作でワールドツアーをやるのは、やっぱりかなり苦しいだろう。

曲の傾向としては、80年代中盤から90年代のホワイトスネイクの、現代的解釈といったところだ。DVD のインタビューの中で、ディビッド自身が語っているが、Ready An' Willing あたりから Slip Of The Tongue までのどれかの曲に似ているような曲が多い。まあロックはマンネリが大切だから、それは悪いことではないけれども。

しかしそういう曲作りはともかく、音作りは何とかしてほしいぞ。平均音圧レベルが -9dB って、どう考えてもコンプレッサーをかけすぎだろ。ここまでやりすぎると、大音量の割にはパンチがなく、単調な感じに聞こえてしまう。

| | コメント (0)

2009年11月29日 (日)

アナログ入力が肝

2009112901さて、購入から3週間経過した SONY PCM-M10 であるが、相変わらず使い道がほとんどない。その少ない使い道の中でも、当初から予定されていたのが、アナログレコードからのライン録音である。実はアナログレコードをデジタル化する手段は、結構少ない。レコードプレーヤの設置してあるような部屋に、ノイズ源であるパソコンは置きたくないし、最近は USB 接続できる、フォノイコライザ内蔵のパソコン接続用プレーヤなども存在するが、いずれもプラスチック筐体の、廊下を歩けば針飛びを起こしそうなものばかりだ。やはり小型のデジタルレコーダを、プレーヤの近くに持って行ったほうがよい。

PCM-M10 には、デジタル入出力がない。デジタルレコーダにデジタル入出力がないというのも妙だが、このデバイスの性質を考えれば、実はデジタル入出力はほとんど不要なものだということがわかるだろう。

まず入力について。プロスペックでない PCM-M10 を購入するような、私のような一般的なユーザにとって、デジタルソースといえば、CD くらいしか思い浮かばない。そして CD からデジタル録音するのなら、パソコンでリッピングした方が、はるかに簡単で早いのだ。MD はどうかというと、MD にデジタル録音されているソースといえば、ほぼ CD だろうから、わざわざそれを PCM-M10 に移さなくても、元の CD をリッピングすればよい。もっとも MD の音質なら、アナログ入力で十分だろう。唯一どうしてもデジタル録音したいものといったら、DAT くらいか。しかし DAT に生演奏を録音しているようなマニアなら、すでにデジタル入出力のある PCM-D1 や D50 を持っているだろう。

次にデジタル出力について。これはもう説明するまでもないだろう。このデバイスから音声をデジタル出力して、それを録音するようなメディアが存在しないのだ。編集して MP3 プレーヤにコピーするにしても、CD-R に焼くにしても、それらの作業は、録音データをパソコンに転送した後の話。

それに副次的なメリットとして、デジタル入出力を持たないことで、かつての DAT のようなコピー制限などの問題が、後から湧き出ることもないだろう。

というわけで、私の中でずっと忘れようとしていた、アナログレコードのデジタル化を、ようやく始めることができそうだ。ただし、この用途では、レコードをすべて録音した段階で、PCM-M10 の使い道が、完全になくなってしまうのだが。

| | コメント (4)

2009年11月10日 (火)

PCM-M10

2009111001ソニーのリニア PCM レコーダの最新型である。正式発売前に、偶然名古屋のビックカメラでモックアップを見てしまい、それ以来気になって仕方なかったのだ。実際に製品が発売されてみると、ものすごい売れ行きのようで、私がよく利用する通販ショップでは、発売後数日で在庫切れ。これはしばらく手に入らないかも、と思っていたら再入荷して再び受注開始。ところがそれもまた数日後には在庫僅少になってしまっていると言う具合なので、2度目の在庫切れになる前に注文してしまった。

PCM レコーダ、なんと甘美な響き。1977年にソニーが世界初の民生用 PCM プロセッサ、SONY PCM-1(\480,000)を発売して以来、オーディオ小僧にとっては、羨望の的だったのだ。1990年代になると DAT が発売され、10万円程度で誰でも PCM レコーダが手に入るようになるのだが、その半分以下の値段で、より手軽にデジタル録音できる MD の登場で、DAT は一部のマニアの間にしか普及しなかった。そしてその DAT を自ら葬ったのが、ソニーの IC レコーダ PCM-D1 である。

しかし PCM-D1 は、あくまでプロ用のデジタル録音機材。値段も20万円以上するし、キヤノンコネクタのマイクアンプが用意されていることからも、スタジオやロケでの利用を想定したものだろう。その数年後、5万円程度で買える PCM-D50 が発売されたのだが、これでもまだ大きく重く、電池寿命が満足できるものではなかった。

そして今回の PCM-M10 である。メモリーカードはついに microSD を採用し(M2 と排他利用)、リニア PCM だけでなく、MP3 による長時間録音も可能にし、単3電池2本で40時間以上駆動する。

リニア PCM レコーダといえば、現在サンヨー、オリンパス、ソニー3強の寡占市場であり、そこにローランドやコルグなどの楽器メーカが加わるという状況である。楽器メーカの PCM レコーダは、性能は申し分ないらしいが、これはプロやハイアマチュアのミュージシャンが、スタジオ録音を行うための道具としての色合いが強く、またサンヨーやオリンパスの製品は、その形状からして、明らかに会議メモ録音用の IC レコーダの派生品である。

2009111002ところがソニーの PCM レコーダは、それらのどれとも違う、「テープレコーダ」の延長上にあるのだ。たとえばボタン配列。これこそまさにテープレコーダである。十字キーなどは使わず、録音ボタンとポーズボタン、再生ボタンと停止ボタンをそれぞれ独立させ、ソニーのテープレコーダの伝統に沿って1列(スペースの都合上千鳥配列だが)に並んでいる。またディスプレイの中で最大の面積を占めるのがレベルメータ。もちろん上下2段で上が L チャンネル、下が R チャンネルだ。本体上部にはレベルメータとは独立した、LED のピークインジケータがある。そして極めつけは、ダイアル式の録音レベルボリュウム。これが +/- ボタンだったりしたら、絶対に私は買わなかっただろう。さらに内蔵マイク録音だけでなく、外部マイクはもちろん、ライン入力端子を備え、AC アダプタを同梱することで、据え置き型のカセットデッキを代替することまで想定しているのだ。

やはりこういう「アマチュア向けの本格的な機材」を作らせたらソニーはうまい。久しぶりにソニーらしい民生品である。アップルの真似などしていないで、ソニーはこういう市場を、もっと積極的に開拓してもらいたいものだ。

肝心の音質に関しては、これからおいおいレポートする予定であるが、とりあえず初期設定のまま、ベランダでカラスや小鳥の鳴き声、車の騒音、そういったものを無造作に録ってみると、手軽な内蔵マイクとはいえ、もはやこれはテープレコーダとは異次元の、超高忠実度の音声記録装置であると言える。

ソニーのデジタルレコーディング技術の歴史については、Sony History を参照されたし。

| | コメント (4)

2008年5月 4日 (日)

藤田麻衣子

2008050401金山総合駅で。歌っているのはストリートミュージシャン、と思ったら、藤田麻衣子さんという、名古屋出身のプロだった。

J-POP というジャンルにはまったく興味がないので、名前も知らなかったのだが、ここでしばらく聴いてみると、歌も声もいい。見ての通りの美人なので、応援したい気分になってきたかも。

| | コメント (0)

2008年4月27日 (日)

バンドやろう!

2008042701Amazon から注文しておいた CD が2枚届いた。CD 2枚でこのダンボール箱は勘弁してもらいたいが、これが最小サイズなのだろう。もちろん箱の中身はほとんど空気だった。プチプチなどのエアクッションが入っていなかったのはありがたいが。

最近世界市場で CD の販売は商売にならないらしいが、私はどうしても非可逆圧縮されたデータを、お金を払って買おうとは思わないので、リニア PCM データがダウンロード販売されない限りは CD を買うことになるだろう。私が生きている間に iTunes などというまがい物が、唯一の音楽流通手段にならないことを願うばかりである。

20080427021枚目は、2日前に発売されたホワイトスネイクの最新作、Good To Be Bad。前作 Restless Heart から実に11年ぶりである。私が最後にコンサートに行ったのも、確かその頃だ。

全体のイメージは、Restless Heart の次作品というより、そのひとつ前の Slip Of The Tongue の次作品という感じである。さすがにカヴァーディルも50代後半になって、声量や音域は落ちているが、90年代のホワイトスネイクファンの期待は裏切らないだろう。

20080427032枚目は元レインボーやオジー・オズボーンのベーシスト、ボブ・ディズリーが中心になって結成されたブルーズ・バンド、ザ・フーチー・クーチー・メンに、ジョン・ロードが参加した Danger White Men Dancing。バンド名も Hoochie Coochie Men Featuring Jon Lord となっている。こちらは2月20日に発売されたようだ。

私はもちろんジョン・ロードのオルガン演奏が聞きたくて、この CD を買った。写真には2枚組のように写っているが、1枚はドキュメンタリー映像などを収めた、オマケの DVD Video である。

ディープ・パープルを脱退して以来のジョン・ロードといえば、作曲家やプロデューサーとしての活動が中心で、なかなか昔のようなオルガン演奏が録音される機会がなかったのだが、これはジャズとロックが融合された、往年のジョン・ロード風(本人だから当たり前だが)ブルーズを聴かせてくれる。

50代、60代のロックミュージシャンが、こうして現役で活躍しているのだから、我々40代の音楽ファンは、カラオケなんかやらずにバンドをやろうぜ。

| | コメント (0)

2008年3月21日 (金)

ハモンド

2008032101最近ほとんど電源も入れていない楽器類。あまりにも出番がないので、ブツ撮りの被写体として利用した。

最近は10万円のシンセサイザーでもトーンホイールの音をサンプリングした音源が入っているので、バンドやスタジオでハモンドを使うことが少ないのだが、ハモンドオルガンの「音」は手軽に出せても、ハモンドオルガンの「演奏」はシンセサイザーではできないのだ。

2008032102私の HAMMOND XB-2 ももちろんトーンホイールではなく、サンプリング音源なのだが、同じサンプリング音源のシンセサイザーと違って、キーのオン/オフはエンベロープを生成しない、ただの電気的なスイッチなので、当然クリックノイズが出るし、キーリリース時にも音量が減衰せずにわずかなクリックノイズが出る。

さらにドローバーはマルチトリガなのに、パーカッションはシングルトリガであるため、レガートで弾くと2音目以降はパーカッションが発音しないし、ノンレガートで弾くと、1音ずつパーカッションが発音する。

パーカッションをオンにすると、1' のドローバーのジェネレータを使うので、1' が発音しなくなる。1' のドローバーは、最高音部の1オクターブで1オクターブ低い音を出す。

整数倍音の以外のドローバーは、シンセサイザーでは正確な倍音になるが、トーンホイールを組み合わせた場合、平均律音階の誤差分だけ、倍音からズレている。

等々、どれも古いドローバー時代のハモンドの構造上の欠陥であるが、この特性を利用した演奏が一般的なので、単にトーンホイールをいくつかサンプリングして、音程を数学的に変化させて足し算しただけのシンセサイザーでは、本来のオルガンの音にならないのである。

| | コメント (0)

2007年12月27日 (木)

DOIN' OUR THING

2007122701数日前にブログを徘徊していて、最近「紫」の古いレコードが、デジタルリマスターで再発売されたことを知った。すぐに Amazon で検索して、長らく入手できなかった2枚組みのライブアルバムを注文することが出来た。当時の LP レコードをそのまま縮小したような、いわゆる「紙ジャケ」である。

最近は Amazon でしか CD を買っていないが、日本中を探しても、いったいどれだけ在庫が残っているだろうかという、こういうマイナーな CD が、わずかな個人の情報だけを頼りに、いとも簡単に手に入ってしまう。まったくいい時代である。

「DOIN' OUR THING」、1970年代の後半に発売された、沖縄出身のロックバンド「紫」のライブアルバム。私が初めて聴いてから実に28年ぶりである。今でこそ人知れずこっそり再発売されるようなマイナーな CD であるが、紫といえば日本のロック界で初めてメジャーデビューして、1万枚をはるかに超えるアルバムセールスを記録し、たった2枚のオリジナルアルバムを発売して解散してしまった、伝説のバンドである。日本で初めて30cmシングルレコード「Starship Rock'n'Roolers」を発売したという歴史的なバンドでもある。

1970年代当時、ロックバンドで1万枚を越えるセールスは絶対に不可能と言われていたし、コンサート会場を満員にできるバンドも皆無だった。そんな歌謡曲と演歌、せいぜいフォークソングが不良の音楽といわれていた時代に、突然返還後の沖縄から上陸したのが紫である。

メンバーの一部は今でも沖縄を中心に音楽活動を続けているが、残念ながら日本のみならず、世界中からいわゆるブリティッシュ・ハード・ロックという音楽が消えてしまった。消えたと言うより、次の世代のミュージシャンが生まれなかったのだ。かつてのレッド・ツェッペリンやディープ・パープルなどのメンバーが、60歳を過ぎても未だ現役で活動しているのが何よりの証拠だろう。そしてこういう音楽に全面的に傾倒していたのも、我々の世代だけであり、バンドをやることが最高にカッコイイとされた時代もすでに過去のものである。

今の若者が「カラオケ」などという、ジジィ(我々よりもう少し上の世代)の道楽に陶酔しているのがむなしくてならない。

| | コメント (0)