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2018年5月14日 (月)

ドルチェ・グストの秘密に迫る

2018051401 手軽にエスプレッソ抽出のコーヒーが飲める人気のネスカフェ、ドルチェ・グスト。この秘密は明らかに1個60円ほどする、カプセルにあるので、改めて分解してみることにした。まずは使い終わったカプセルのシールを切り離すと、コーヒー豆が透明の穴あきフィルムで分離されている。つまりマシンのノズルから噴出した高圧の熱湯は、いったんこの空間に充てんされ、均等にコーヒー豆に浸透するようだ。このフィルムがなければ、高圧の熱湯がコーヒーの一部を貫通してあっという間に流れ出てしまうだろう。
2018051402 透明フィルムを切り離すと、細挽きのコーヒー豆がびっしりと詰まっている。この状態でカプセルをさかさまにして、トントンと叩いたくらいでは、豆が出てこないくらい、しっかりと詰まっているのだ。マシンから取り出した直後のカプセルを、指で押してみると、熱湯注入ノズルの穴からはフィルムの上にたまったお湯が飛び出すのに(危険です)、カプセルの底からはほとんどお湯が出てこない。穴から息を吹き込んでも底からお湯は出てこないので、このカプセルの内部はかなり高圧を維持できると思われる。
2018051403 中のコーヒー豆を掻き出すと底のフィルタが現れるが、この時たまった水がカプセルの底の穴から漏れ出した。つまりそれくらいしっかり豆が充てんされているということだ。底のフィルタは2重になっていて、アルミの穴あきのフィルタの下に、プラスチックのトゲトゲのフィルタ。トゲトゲの部分に穴は開いておらず、アルミのフィルタとトゲトゲのフィルタの隙間の空間に、抽出されたコーヒー液が溜まる。
2018051404 そして一番下のプラスチックのフィルタを取り出したものがこれ。円盤部に穴は開いておらず、周りのギザギザの隙間から、抽出したコーヒーが押し出される。この複雑な構造によって、ノズルから出た高圧のお湯の圧力が簡単に抜けることなく、びっしり詰まったコーヒー豆から成分を抽出するのだ。重力に頼ったドリップ式では、抽出に3分ほどかかるが、マシン内のポンプによって、15気圧もの圧力をカプセルの上部からかけられるため、1分ほどで抽出が終わる。
2018051405 プラスチックのフィルタの裏側もかなり複雑で、周囲から中央に向かう迷路のような構造になっている。しっかり詰まった豆から、アルミのフィルタ、そしてプラスチックのフィルタの周囲のギザギザと、最後の迷路までの順路で、かなりの圧力損失が発生するので、こんな小さなカプセルでも高圧抽出が可能なのだろう。ネットでは、コーヒー豆を詰めて再利用できるドルチェ・グストの互換カプセルが出回っているようだが、単純に豆を詰めるだけのカプセルでは、絶対にエスプレッソ抽出はできない。かといって、複雑なフィルタを使ったら、後始末が大変だ。これはやはり抽出に必要な機器の一部を使い捨てにできるからこそ、簡単にエスプレッソが淹れられるという利便性をとって、1杯60円と言う、やや高い値段は納得しるしかないだろう。

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