« バカボン家の秘密 | トップページ | 1匹になっちゃたけど »

2009年2月24日 (火)

サンキューセットふたたび

2009022401マクドナルドで今月9日から、平日のランチタイムに限り、チーズバーガー/ハンバーガーにドリンクとフライドポテトをセットにしたメニューが390円で販売されている(チーズバーガー/ハンバーガー以外のバーガー類のセットは490円)。

バブル崩壊以降、日本経済の乱高下を象徴するかのように、マクドナルドは1990年頃から商品価格を頻繁に変更しているが、これほど明確な値下げは久しぶりである。しかし私にとって印象深いのは、マクドナルドの株価でもなければ、売り上げでもない。この390円という価格そのものなのだ。

1987年、戦後緩やかに成長し続けてきた日本経済が、急激に膨張する、いわゆる平成バブルに突入する直前、マクドナルドは日本進出以来、初めての商品値下げを行った。それがサンキューセットと呼ばれる、ハンバーガーにフライドポテトとドリンクをセットにした、390円の商品である。この企画は現在のように、売り上げの低下を食い止めるためのものではなく、利益率を下げても、販売数を圧倒的に伸ばそうという、マクドナルドの経営方針の完全な転換だったと思う。

サンキューセットが発売される直前のマクドナルドは、私の記憶する限り、ハンバーガーが210円、ドリンクのSサイズが180円。これにフライドポテトを加えると、600円以上のランチとなる。決して安い食べ物ではなかったのだ。それに比べると、当時の吉野家の牛丼は一杯400円。ランチとしてはこちらの方が圧倒的にボリュームがある上に、はるかに安い。

ところがサンキューセットの登場によって、牛丼とハンバーガーの価格バランスが完全に崩壊してしまった。その後の日本の外食産業の混迷は知っての通り。吉野家は最終的に牛丼一杯290円にまで値下げした挙句に破綻した。吉野家だけではない。ラーメン屋、弁当屋、街の定食屋、そういう庶民の昼食を支えていた日本の外食産業が、すべてマクドナルドの価格戦略に歩調をあわせざるを得なくなってしまったのだ。

バブル経済が崩壊し、外食産業はどんどん整理統合され、20年かけてようやく安定した価格になってきた。日本人はもう20年も景気が悪いと言い続けているが、ここでちょっと振り返ってみて欲しい。マクドナルドがサンキューセットを発売する前の、日本の物価(外食に限らず)と、平均的な家庭の収入、これらを比較してみると、明らかに現在の方が、暮らしやすいことが分かるだろう。

バブル経済そのものがなかったと考えれば、日本人の生活は、この20年で随分裕福になったはずなのだ。

|

« バカボン家の秘密 | トップページ | 1匹になっちゃたけど »

コメント

お久ぶりですね。マクドナルドにはこの頃行ってないなー。
先生のブログ興味深い!

投稿: めぐみ | 2009年2月25日 (水) 12時18分

もう卒業ですね。
卒業してからも時々ここで近況報告してください。
以前、男子大学生と思しき集団が、マクドナルドで卒業記念に、ハンバーガー100個を注文して、ピラミッドを作っていましたよ。

投稿: 内藤敦司 | 2009年2月25日 (水) 12時51分

おはようございます!
今月行ってきましたよ
大好きな友達と
気心の知れた人と行くのがいいですね
マックって ゚+。(ღ▻ ܫ◕)b゚+。

投稿: ゆりあ | 2009年2月26日 (木) 09時19分

ゆりあさん
マクドナルドって、昔は若い人しかいなかったけど(私たちが若かった頃)、価格戦略やセットメニューのおかげで、家族連れや中高年まで引き込むのに成功しました。
でも、二人で行く場合は、なぜか夫婦や気心の知れた友人、恋人同士でないと入らないですよね。
マックに行くように、気軽に、なんでも話し合える関係ってことなのかな。

投稿: 内藤敦司 | 2009年2月26日 (木) 12時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« バカボン家の秘密 | トップページ | 1匹になっちゃたけど »