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2008年4月 3日 (木)

本年フィルム1本目

2008040301特別フィルムにこだわっているわけでもないし、もはやほとんどの面でデジタルの方が有利であるのは明白なので、フィルムが事実上消滅していくことを憂えているわけではないが、年に数本くらいはフィルムで撮りたいと思っている。特にフジの高彩度系は、日本の風景を撮ることに見事にチューニングされているので、特にこの季節はフィルム撮影が楽しい。

これは昨年単品販売された 35mm 判 Fortia SP のストックで撮影したもの。今年は Velvia 50 が発売されたので、もう2度と Fortia は生産されないかもしれない。

空は青、桜はピンクという、まるで小学生の絵のような記憶色である。この色調がデジタルではなかなか出せない。ただ色相や彩度を変えるだけではダメで、各色の補色に負の感度を持たせて、彩度が高いほど彩度を強調させるとか、色飽和寸前に色相が変化するとか、パソコンでの後処理による線形なデータ加工では、なかなか出せない色調を、フジの長年の技術の蓄積により、化学的に実現しているのだ。

ただしポジの持つ色調や、鑑賞時のダイナミックレンジは、スライド上映かダイレクトプリントでないと十分に引き出せない。こうしてスキャンしてみると、スリーブをライトボックスで見ているときのイメージとはまるで違うのだ。なんといってのパソコンのディスプレイのダイナミックレンジが狭すぎる。ディスプレイの電源を切ったときの表示パネルの色が、そのディスプレイの最大濃度であり、これはポジフィルムの未露光部分の黒とはまるで違うし、ディスプレイに R,G,B=255,255,255 の白を表示させたときの色が、そのディスプレイの最大輝度であるが、これもライトボックスの輝度に遠く及ばない。だからポジの階調をすべてスキャンして、パソコンのディスプレイに表示させると、とんでもなく軟調な、眠い画像になってしまう。そこには鮮烈な目に飛び込んで来るポジの印象はない。写真の観賞用には、最大輝度を10倍くらいにしたディスプレイが必要だろう。

2008040302それでもフィルムで撮った写真を、デジタル写真と同様に整理するために、スキャンは必要になる。写真は現在私が使用している Nikon COOLSCAN IV ED。年に数回しか稼動させないので、消耗の心配はないが、経年劣化でいつまでスキャン性能を維持できるか不安である。そろそろオーバーホールする予定。

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