« 望遠ズーム | トップページ | 眞鍋も困っているのか? »

2006年7月 3日 (月)

DX フォーマットの標準レンズは 28mm

前回に引き続き望遠レンズネタ。というわけで、今日 D70 用に望遠レンズを買ってきた。今年の春にニコンがフィルムカメラを大幅整理したとき、カメラとともにカタログ落ちした多くのレンズの中に埋もれていた、AF Zoom Nikkor ED 28-200mm F3.5-5.6G である。

望遠レンズというより、本来はフィルム用の高倍率標準ズームなのだが。1か月ほど前から近所のキタムラの中古コーナに陳列されていて、ひそかに狙っていたのだ。Yahoo! オークションでも追いかけていたのだが、販売期間が3年弱と短かったせいか、出品数が極めて少ない。フィルム用の 28-200mm は、シグマやタムロンなら実売半額で買えるのだが、ニコンの G タイプはすごくコンパクトで、∞-0.6m のフォーカスリミッタが付いているから AF も速い。リミッタを解除すれば 0.4m まで寄れるし、なんといっても ED レンズ3枚と非球面レンズ3枚という贅沢ぶりだ。それから基本的に D1、D100 発売以降のレンズだから、デジタルでの画質も考慮されている(と信じたい)。

オークションはあきらめて、キタムラで価格交渉し、表示価格よりもうちょっと引いてもらって、D70 で動作確認した後、お持ち帰りとなった。プラスチックのマウント面にややスレはあるものの、鏡胴やフードには使用痕すらほとんどなく、たぶん前オーナが取り付けたと思われるスカイライトがそのまま付いていたので、実質新品同様である。

ところで APS-C サイズのデジタル一眼レフの標準レンズというと、なぜか 35mm を挙げる人が多い。しかし標準レンズの定義を考えれば、これはちょっと違うだろう。たとえばニコン DX フォーマットの撮像素子は約 24mm×16mm 。対角線長は 28.8mm であり、まさに 28mm が標準レンズなのである。フィルムでは対角線長に等しい焦点距離の真の標準レンズというと、ペンタックスが商品化していた以外は、ほとんど存在していない。だから多くのカメラマンが 50mm という、やや望遠寄りの焦点距離に慣らされてしまっているが、やはりフィルムに 50mm は常用レンズとしてはやや狭い。DX フォーマットで 35mm というと、それよりも更に狭くなるわけで、いくらなんでもスナップにはちょっと無理があるだろう。

ライカ判フィルム一眼レフの標準レンズが、なぜ 50mm なのか、という理由に関しては諸説あるが、 ひとつは元祖ライカが 50mm をセットにしてカメラを売ったということ。もちろん日本で1950年代の後半から一眼レフが作られ始めたとき、このやや長い標準レンズを改めて、43mm にすべきだったのかもしれないが、残念ながら当時の技術ではレトロフォーカスの設計は難しく、ミラーボックスのある一眼レフで、ガウスタイプのレンズを設計するには、50mm が限界だったのではないかと考えられる。ニッコールやツアイスの 45mm はテッサータイプだから、大口径の高画質なレンズは難しいだろう。だからライカに倣って、一眼レフの標準レンズも 50mm で行きましょう。ということになったのではなかろうか。

ということはつまり、デジタル一眼レフにおいては、もはやライカ判 50mm 相当の画角にこだわる必要などまったくないわけで、素直に本来の標準レンズの焦点距離である「撮像面の対角線長」にすればよいではないか。フィルムカメラとマウントを共通にするデジタル一眼レフでは、30mm だって 35mm だって、レトロフォーカスにせざるを得ないわけだし。

というわけで、このレンズは D70 では、標準から超望遠域の入り口までをカバーする、万能望遠レンズではないかと思う。市場ではデジタル専用の 18-200mm が大人気だが、私の撮影スタイルでは、広角域から超望遠域までを、シームレスにつなぐ必要性は感じていない。

もちろん滅多に使わなくなってしまった F80 に付ければ、広角から望遠まで1本で対応できる標準ズームである。

|

« 望遠ズーム | トップページ | 眞鍋も困っているのか? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/181661/10774930

この記事へのトラックバック一覧です: DX フォーマットの標準レンズは 28mm:

« 望遠ズーム | トップページ | 眞鍋も困っているのか? »